路面店オーニングテント改修工事 ~応急処置から全面張替までの対応~
東京都千代田区
今回の案件は、約1年前にオーニングテント生地の破損部応急処置を施工させていただいた会社のご担当者様より、再度ご連絡をいただきました。以前の応急処置では最小限の補修で対応しましたが、経年劣化が進む中、より本格的な対策が必要な状況となっていました。
ご相談内容
応急処置から約1年が経過し、補修箇所の再破損に加え、反対側でも新たな破損が発生。生地全体の劣化も進行し、店舗の美観についても懸念が出てきたため、全面張替のご依頼をいただくことになりました。
現調とご提案
現場調査に伺い、詳細な採寸と現況確認を実施しました。ビル1階部分に設置されているオーニングテントは、設置高さがH4300~H4800と非常に高い位置にあり、通常の作業方法では安全な施工が困難な状況でした。また、繁華街に位置する店舗のため、周辺環境への配慮も重要な検討事項となりました。
このような状況を踏まえ、2種類の施工方法を提案させていただきました。1つ目は標準的な施工方法として、道路使用許可を取得し、営業時間外となる夜間もしくは早朝に高所作業車を2台使用して行う案です。安全管理者と交通誘導員を配置し、作業区域を明確に区分けした上で、墜落制止用器具や十分な照明設備を使用する、万全の態勢での施工方法となります。
2つ目は代替案として、営業時間内に脚立とハイエース車両を活用して行う施工方法です。特殊車両の使用や許可申請を避けることでコストを抑え、また夜間作業による近隣への影響も回避できる案としてご提案させていただきました。
ご予算との兼ね合いから、代替案での施工をご選択いただきました。この選択には、コスト面だけでなく、夜間作業による近隣への影響を避けたいというご担当者様のご配慮も含まれていました。
オーニングテントの施工
施工当日は、作業エリアの確保と安全確認を入念に行った上で、歩道へのハイエース進入を慎重に行いました。車両の水平を確認し、脚立を確実に固定。複数人での安全確認体制を整え、通行人への配慮も怠りなく作業を進めました。通常とは異なる作業方法であったため、作業員全員が緊張感を持って臨みましたが、幸いにも無事に工事を完了することができました。
作業終了間際にご担当者様が確認に来られ、丁寧な検収をいただきました。このオーニングテントは、店舗の顔としての役割だけでなく、通行人の雨除けとしても日常的に活用されており、街の景観と機能性の両面で重要な役割を果たしています。地域の景観維持や通行人の快適性向上に貢献し、店舗の魅力を高める重要な設備として機能しているのです。
施工完了
今回の更新工事により、このオーニングテントは新たな姿で街の重要な設備として、より長く機能し続けることができます。時には想定外の工夫が必要となりますが、このような経験を今後の類似案件にも活かしていきたいと考えております。
この度は更新工事をご用命いただき、誠にありがとうございました。今後とも、様々な条件下での施工に柔軟に対応してまいります。